中國&中東

2021.5.22

 割と隙間時間が多いので、パソコンを開くことのできるタイミングで自作のオーケストラ編曲を行っています。
 フルートソロの為に書いた「中國の笛」とオーボエソロの為に書いた「中東の笛」をそれぞれオケバックに。誰に頼まれているわけでもなく、もともとこれらの曲が書かれた経緯と同じく完全なる「趣味」の領域です。それぞれ個人的には「小品」と胸を張って言える、短めでも色々詰められた作品です。

「中國の笛」は私が中国を旅行した時の思い出を書いたもので、九龍という町の提灯祭りの描写をメインとしています。もちろん、中国に行った事はありませんし、九龍という町があるのかも定かではありませんし(これは多分あるんでしょうな)、そこで提灯祭りが行われているかも知りません。
 真っ赤な提灯、人力で動かされる巨大なドラゴン、カレンダーやなんかで見る嘘みたいな赤が支配する景色が、これ本当にあったの。嘘だと思うでしょう、嘘だもの。でも行ってはないもんだから本当かもしれないの。
「中東の笛」はソロレパートリーが異常に少ないオーボエに新風をと思って思案していた時に出来た副産物で、サッカーとは無関係の楽曲です。かの有名な「風笛」に真っ向勝負をかけられるのでは、と踏んでいるアクの強いもので、勝手な中東の音楽に対するイメージが跋扈しています。

 以下は編成について。

「中國の笛」は常識的な二管編成、クラリネットに関してはB管一本バスクラ一本ですが、特に異常とも言えないでしょう?
 金管はホルントランペットそれぞれ二本ずつ。ハープが一台というのが若干のネック、かもしれませんが、私の見た中国、そして四千年の歴史を表現するにはハープ一台くらい許して頂きたく思うのです。
 弦楽器も普通に五部(多少div.が多くなっております)、その中からヴァイオリンとチェロに一人ずつソロに回って頂きます。胡弓や馬頭琴の音色を模すべく練習用の木のミュート(値段は全く高くはないのでご容赦)を装着した状態のソロヴァイオリン、ソロチェロが一人ずつ。
 例えば、高校やなんかのオーケストラであっても演奏可能な仕上がりになりつつあります。フルートの手軽なアンコールピースにもうってつけの「中國の笛」のご紹介でした。

「中東の笛」は打って変わって、協奏曲形式のものとしては少々異色な編成に。
 木管はフルート、アルトフルート一本ずつ、オーボエ族はソロとぶつかるので無し、A管クラ二本にバスクラ、ファゴット二本にコントラファゴット、(サックスも入れる気でしたが、オケスタに載ってしまいそうなフレーズを書きそうで、そうなったら誰かしらから恨まれそうでやめました。)
 金管はホルン三本、トランペット二本、トロンボーン三本と常識的。 後は、低弦楽器の頭数が少し必要になりそうです。ハープは二台、チェレスタも入ってます。(本当は合唱も入れたかったのですが、密になるのでやめました。)
異色な編成と書きましたが、こう並べてみるとそうでもありませんかね。。。
ハープ二台にチェレスタの時点で実演される可能性を自分から叩き潰していってるようなものですが。

 しかし、趣味だから良い。40年後くらいに事故みたいな形で演奏されるといいなぁ。

 

 明日はマイ・プレビュー初日なんです。