2026.2.19
気が付けば残すところ名古屋での五公演を残すばかりとなりました。本当に出来上がるのかと思っていたのがいつの事やら、あっという間に地方公演すら終わりかけている事に驚き、終わってしまう事が悲しく、怖くもあります。
二人以上の人間が集まるとどうしても軋轢が生まれかねないのが人のサガですが、音楽なんてやってると余計に、互いに思う所が出てしまうのは当たり前なのです。
それぞれが大事にしている事が異なるのでそれも当然。しかし各々の持ち寄る美意識であったり信念であったり……はたまた癖であったり……を、お互いに尊重しつつ共に演奏していく、という割と普通の事を今は普通に得られているのです。
「昨日の公演はこうだったからこうする」みたいな考え方は普通にありますが、その対応の仕方の尺度が全員ほとんど揃ってかなり広く、短絡的な解決に飛び付こうとせず (当然そうあるべき、とは言え) 良いバランスでどんどん良くして行ける。きっと最後まで、そういう事を積み上げ続けていくのでしょう。
果たして次はいつ、こんな幸せなオーケストラに巡り会えるのか。そして、こういう環境が普通になればいいなぁと願いつつ、残りの公演も悔いの残らないよう楽しませて頂きます!笑
最後にEXITについて追記を。
藤田俊太郎さんはオーケストラへの気配りも篤く、各奏者の初日と大千穐楽には必ず公演前、公演後とピットまでご挨拶に来てくださるのです。
その様子をずっと見ておりましたので「せっかくなら各奏者の最後の日にEXIT4を演奏するのはどうか」と提案してみた所、ご快諾頂きましたので今の形になっております。名古屋公演ではもうプレイヤーの変動はございませんので、4番はつまり私を含む全員の大千穐楽での演奏が最後です。
内容としては「一茶がテレーズに俳句の説明を行うシーン冒頭のアンダースコアとして演奏しているフレーズの全容」という事になっています。
あの場面が本当に気に入っていて、「俳句の説明」「猫とうぐいす」「テレーズの作句」「『俳句』への繋ぎ」という流れを、日毎お芝居に丁寧に寄り添って演奏していくのが堪らないのです。本当に上手く繋がった時の達成感と幸福感たるや、湯船に浸かった時の至福に匹敵します。(つまり割と成功するのです。笑)
怒涛の勢いで書いた記憶だけが残っていて、細かい事をほとんど覚えていない。だからこそ今は冷静に譜面を見られるわけで、そうすると、ああいった一筆書きのような流れをよく思いついたものだなと、我ながら感心するばかり。ええ、自画自賛です。笑
そんな「『歌われてはいない』俳句の説明の音楽」なのです。これをオケだけの時間にやらないテはありませんでしょう?
(・EXIT1及び2については、東京公演中は「昼が1、夜が2」という形でやっておりましたが、地方は昼公演が圧倒的に多いので「奇数日が1、偶数日が2」といった決まりで演奏して参ります。
・またEXIT3は、まだ本編終了後の流れが決まっていない状態でどのような状態になっても良いように、と設定した比較的短いものです。
現在EXITとして演奏している一つ前の曲「カーテンコール」後半の「俳句 (The Beauty of Haiku)」のメロディから最後までの部分に軽い前奏が付いた「だけ」のものですので、他の三つと比べてかなり短いし、90パーセントの部分が既にカーテンコールで演奏済みなのでお蔵入り。こういうわけでした。)